自給自足合宿二日目~。
朝起きて、まずはみんなで梅醤番茶作り。 自家製の梅干し、ショウガ汁、本醸造の醤油、三年番茶で作る、民間療法の基本。
梅醤番茶を飲みながら、9年前の一軒目の廃材ハウスの秘蔵映像を観賞。 銭金というバラエティー番組に出た時のもの。 これはネット上には公開していないので、一軒目の時の生活を振り返る意味で見てもらった。
そして、この日のメインプログラムである、廃材建築の実習の全体像をスライドで見てもらう。 予め大体見ておくと、どんな作業なのかがイメージしやすくなる。
その後、朝食。 玄米じゃなく、3分搗きのご飯にはヌカ入りのふりかけ。 カブの味噌漬け、高菜のヌカ漬け、ナスのヌカ漬け、イカの塩辛など全て自家製の味を味わってもらった。 味噌は後入れ方式の味噌汁が、朝の体にしみわたる。
いつも子どもたちがやってる鶏の世話も、みんなハミガキをしながら見学。
いよいよ、廃材建築の実習。 基礎にはコンクリートのサイコロを準備。
これは「やり方」と言って、空中に糸で基準となる線を引くための木枠。
糸から「下げ振り」で、下の位置が常に出る。 という、一応「やり方」というのを説明しただけで、実際今回ぐらいの規模の小屋には必要ないというのも説明した。 今回は一坪(1、8m×1、8m)の小屋。
各自、穴を掘って、サイコロを置く。 この時、3:4:5の直角定規を当てる。
真っ直ぐな角材の上に水平器を当てて、水平を見る。 バッチリ合って、拍手!
これも一応になるが、「水盛り管」という水で水平を見る道具のデモンストレーション。 実際に廃材天国の母屋の床を作る時に使った。 ある程度面積が大きくなると、水平器では誤差が生じる。 この水で見るのは確実。 管の中の水面と、ホースの先端の水面とは必ず水平になる。
使う角材の釘をバールで抜く。 このバール作業も慣れないと、中々難しいもの。 しょうたくんがバールのコツを伝授。
角材を切るための丸ノコの使い方。 まずはダメな例をやって見せて、ちゃんとした使い方を指導。
丸ノコ未経験者に、丸ノコの使い方と同時に、直角に切るのも同時に教えたのがハードルが高かった。 それでも、何度かやってると、みんな出来るようになった。
しょうたくんが手ノコの使い方も指導。 丸ノコよりも、こっちが基本。
基礎の上に土台となる角材を置いて、ビスで固定。 この時にも直角定規で、測る。
これは、サイコロと土台を金物で留めるための準備。 まず、金物を当てて、ビスの位置に印をつける。
その印の所にハンマードリルでサイコロに穴を開ける。 みんなには、ホームセンターの金物付きのサイコロを勧めた。 でも、コンクリート土間の上に柱を立てる時にも役に立つので、こういうやり方も出来るというお手本。
プラグを打ち込んで。
こんな感じ。
柱を立てて。
水平器を当てながら、土台から仮の筋交いを取って固定する。
みんなもインパクトドライバーを実践。
4本の柱が立った。 小さい小屋なので片屋根にする。
お昼ご飯はチラシ寿司。
あずきカボチャ。
間引きの春菊で白和え。
菊芋とレンコンのキンピラ。 参加者の一人がマコモ茸を持ってきてくれたのも入った。
あっこちゃんから、市販のすし酢や砂糖を使わなくても美味しく出来る秘訣を聞きながら食べる。
お昼ご飯の後は、桁を乗せる所から。
二本の桁に対して、斜めの梁を入れる。
脚立の上でもインパクトは難しいけど、みんな段々慣れて来た。
今回の小屋の屋根は波トタン。 その下地の細い角材を入れる。
女性も丸ノコに慣れて来た。
下地完成。
ここでおやつタイム。 出ました! あっこスイーツ!! 栗のモンブラン。 濃厚で上品な逸品に一同舌鼓を打った。
波トタンも廃材なので、錆びて使えない部分を切ったりする。
トタン用の傘釘で止めてゆく。
カメラと音声録音の博之さんも脚立に上がって、釘を打つ。
小さな屋根をみんなで張るので、あっという間。
屋根が完成したので、筋交いを入れる。
これを入れると、最初の仮の筋交いが外せる。
電気カンナのデモンストレーション。 これはアルミのドアを入れるための、微妙な調整として削ってる所。
ドアを入れる。
廃材アルミサッシのドアなので、叩いて強引に入れる。
ドア完成。
一日で廃材の小屋完成! しょうたくんもいい指導をしてくれた。 ただやっつけで作るというより、道具の使い方や基本的な、「どうして、こうするのか?」という部分まで、丁寧な指導が出来た。 みんなも、「本当に自分でも出来そうな気がしてきました。」と喜んでくれたのが一番よかった。
ここではもちろん、100%廃材での小屋。 しかし、だれでも気軽にこれだけの廃材を手に入れるのは難しい。 で、今回はホームセンターで買った材料でも、素人が一から小屋を作るというワークショップにした。 こういう工程を一から十まで見る事で、「自分では無理やわ!」というイメージを払拭できる。
意外だったのは、女性も建築班に参加する方が多かった事。 4人の女性のうち3人も! 最初は、あっこちゃんや雅から料理の手ほどきを受けるのもアリですよと案内したにも関わらず。 一人はバッチリ料理の方に入って、満足してくれたのもよかったけど。
さあ、小屋作りの後はお楽しみのピザパーティー。 自家製酵母での醗酵もいい感じ~。
みんなで伸ばして。
まず、生地だけで白焼き。 醗酵具合がいいので、プクーッとふくらむ。
色んな野菜をトッピングして。
醤油ベースのソースにチリメンジャコの和風ピザ。
豆乳とレモンで漬け込んだ、タンドリーフィッシュも窯で焼いた。 ちなみにこれは瀬戸内海のボラ。 これから寒くなるともっと美味しくなる。
かんぱ~い! 労働の後のビールが最高!!
女性が待ちわびた、フルーツピザ。
自家製の豆乳マヨネーズに自家製アンコ、仕上げにシナモンを振って完成。
食後は博之さんの講義。 「発想を変えれば、お金の事は心配ご無用!」 自給を目指す生活なり、田舎暮らしとはお金との決別じゃあない。 むしろ、「お金の事を言うのははしたない。」というようなお金に対するブロックを外すのが先決。 スマートにお金を使いこなさないと、真の自由な生活は手に入らない。
具体的な投資方法まで伝授して頂いた。 だが、一番博之さんの強調するのは、 「お金=我欲」というのは最悪だという部分。 「お金=公欲」という意識じゃないと、本当の意味での経済的フリーにはなれないと。
講義の後も飲み足りない大人たちは、チビチビ飲みながら歓談。 少人数で具体的な話をすると、お互いに超参考になる。
子どもたちは布団天国ではしゃいでた。
ボフッ!!!
という訳で、三日目に続く。
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